話し方教室で、あがり症を克服するには

話し方教室で、あがり症を克服するには

「あがり症である」「緊張感が強い」と感じるけれど、どう対処すればよいのか、最初はわかりづらい点もあります。

話し方教室では、“話す内容に自信がもてる” “緊張感との付き合い方がわかる”といった体験ができます。講師の実体験も踏まえて、緊張感との向き合い方をまとめています。

[目次]-----------------------
1 緊張するのはなぜ?
2 緊張感への対処法
3 まとめ


1 緊張するのはなぜ?

「あがり症」という呼び方は病名ではなく、人前などで緊張しやすい性質を表すものです。緊張感が高まることで「真っ白になる」「思うように声が出ない」「考えがまとまらなくなる」「手足や声が震える」などの状態になります。生活に支障を来たすほど影響がある場合は、社交(社会)不安障害と診断されることがあります。

話すときに、緊張感が高まりやすい要因を3つ挙げます。

【A】心に元からある不安
「過去のトラウマ」「他人の評価が気になる」などの思いを引きずり、話すことに影響が及びやすい状態です。真面目で、自分に厳しい評価をするタイプの人が抱きやすい不安です。


【B】緊張に伴う体の反応(心拍数の上昇など)が出やすいこと
スポーツ選手が、得意なジャンルの競技でも緊張で力を十分に発揮できないことがあります。体の興奮状態がひどくなった場合、あるいはリラックスしすぎても、パフォーマンスが落ちると言われます。アメリカの心理学者、ヤーキーズとドットソンの実験をもとに、中程度の興奮状態のときに、もっとも力を発揮できると考えられています。
【参考文献】
・有光興記(2010)「あがりは味方にできる」メディアファクトリー
・Yerkers, R. M.,Dodson,J.D.(1908) The relationship of strength of stimulus to rapidity and habit formation Jounal of Comparative Neurology and Psychorogy



【C】話す内容についての不安
自分の話す内容がうまくまとまっているか、場にふさわしいものか、などの不安感です。ことば遣いや、式典の勝手がわからないことの不安、責任ある役目を任されたときのプレッシャーなども、ここでは“話す内容についての不安”と定義しています。


2 緊張感への対処法

緊張しやすい自分の性質に、どのように向き合っていくのがよいのか、記しています。

【A】心に元からある不安 への対処
「自分ができていること」を認めることが、自信をもつための第1歩です。以前、教室に来ていた方が「教室に来れただけでも60点、人前に立てて話せたから80点」と言われていました。あまり完璧主義にならず、小さなことでもできたことを認めていくと、確かな自信につながります。

また、話し方教室は、さまざまな職業の人が集まり、互いに学び合う小さな社会です。そこで話せたことで、自分の話が他人に通用する実感がわきます。そうした成功体験を重ねていけば、自信にもつながります。


【B】緊張に伴う体の反応 への対処
体の興奮を鎮めるために役立つといわれるのが、腹式呼吸です。深い呼吸をすることで、興奮を鎮める副交感神経が働きやすくなります。
また、構成の技術として、話す最中にユーモアや質問を入れて、会場から反応があったときに、自分が聞き手に受容されたことを感じとることがあります。すると、体の反応が少し落ちつくことを感じられます。


【C】話す内容についての不安 への対処
話し方教室のグループ学習では、人の話とそれに対するアドバイスを数多く聞けるため、どういった話が聞き手に受け入れてもらえるのか、話の相場観が育ってきます。
また、構成法や表現の仕方を学んで、自分らしく生き生きとしたメッセージをつくれるようになると、緊張感に対抗できる「話す楽しみ」が生まれます。
責任あるスピーチを任されたときも、話の相場観や構成力があれば、不安がやわらぎます。


3 まとめ

私が学んできた実感としては、「【C】話す内容についての不安」への向き合い方が、話し方教室に通ってもっとも変わりました。話すための構成や、ことばの使い方など、話すこと・聞くことの回路が備わった感じがあります。それに伴って、「【A】心に元からある不安」 が改善されたり、「【B】緊張に伴う体の反応」が、緩和されたりしました。

ちなみに、ことばの時間の基礎から学べる講座では、【A】や【B】についても触れます。
緊張感との付き合い方を学ぶために、話し方教室を活用してもらえたらと思います。

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講師 プロフィール

【名前】古垣博康
【略歴】78年生まれ。株式会社ワクリ代表取締役。
NHK(Eテレ)の番組制作や番組サイト運営に携わりながら、NPO法人の話し方教室で5年間講師を務める。現在は独自に「ことばの時間」を開催。
2015年、メンタルヘルスマネジメント(2種)取得。
家族は妻と猫2匹。
「コミュニケーション講師として、伝えることの楽しさを知ってもらうことがライフワークです」
「株式会社ワクリ」について

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