更新日:2018年11月28日|公開日:2016年8月17日

「言いたいことが3つあります」と示してスピーチする人をわりと多く見かけます。この方法は、決して悪くはないのですが、聞く人にとっては1つ1つの説明を覚える必要があるので大変です。

話し手が要素を列挙する伝え方は「水平思考」に基づいています。例えば、『かき氷』について語るとしたら、「美味しさ」「創意工夫の面白さ」「涼しさを味わえる」など、伝えたいことを次々と出していく思考法です。情報を整理することやスピーチのネタ探しには向いています。

水平思考の図

話す側の気持ちとしては、2~3分の話をするのが大変なので、色々な要素を入れたくなるかもしれません。でも聴衆にしてみれば、色々な話を聞かされるストレスがあります。慣れてきたら「垂直思考」で話を考えることにも挑戦してみてください。

垂直思考では、ひとつの情報を選んで、それにまつわる話を記憶から掘り返します。

例えば、かき氷の『創意工夫の面白さ』に着目するなら、自分に以下のような質問をして、話を記憶から掘り返します。
      ↓
「そもそもなぜこのことを語りたいのか」
「どんな場面を見て、どんな感情をもったのか」
「体験してどうだった」
「体験の前後で感情の変化は」
「聞き手のみなさんに役立つ情報は」

垂直思考の図

情報を掘り下げる質問は、粘って考えるほど浮かんできます。
質問によって、情報を深く掘り出せたら、話の主旨にマッチする情報を残しながらスピーチを作りましょう。
そうすると、かき氷の“創意工夫の面白さ”について、ストーリーに仕立てた話ができます。


★一つのストーリーに仕立てた例

かき氷が好きな理由は、創意工夫が面白いことです。
みなさんは、「たかが、かき氷じゃないか」と思われるかもしれません。

でも、今は色々なかき氷があるんです。
私がそのことを知ったきっかけは、ある本に出会ってからでした。

書店でなにげなく本を眺めていたら、突然、あるタイトルが目に入って来たんですよね。
その名も「一日一氷」。暦とともに、365種類のかき氷が紹介された変わった本でした。
思わず手に取って読んでみると、見たこともないような面白いかき氷が載っていました。
かき氷に砕いたパイ生地が刺さっていたり、表面を焼いて焦がしたものもありました。

「かき氷にこんなに創意工夫があるって知らなかった・・」
私はそう感じて、実際に味わってみたくなって、その中の一店舗に行ってみたんです・・・。
(以下、実際に味わった体験談が続く)


このあと、実際にかき氷を味わった体験談を続ければ、『創意工夫の面白さ』という一点が、話を聞くほどにわかるストーリーになります。

一つのことについてじっくり語れると、長い話をするときも、分かりやすく深い話ができるので自信をもてます。垂直思考で考えた話は、話があちこちに飛ぶ印象がありません。そのため、聞き手が楽に話を聞けます。
話す側にしてもストーリー仕立てのほうが、エピソード同士が関連性をもっているので、話を覚えやすくて楽です。
スピーチや責任のある発表などをする際に、非常に役に立つ話し方の技法です。

挑戦して難しいなと感じたら、原稿指導も講座の後に無料でやっているので活用してください。

・・以下の記事もご参考に・・
スピーチの体験談をどのように描くか

スピーチの原稿指導について(講座後に実施)


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この記事について

【執筆者】古垣博康
【略歴】株式会社ワクリ代表。NHKの番組制作や番組サイト運営に携わりながら、NPOの話し方教室で講師を5年間担当。
現在は話し方のプロアドバイザーとして、話し方のお悩みに役立つレッスンを開催しています。
産業カウンセラー、認知行動心理士。家族は妻と子、猫2匹。
うちの猫
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