スピーチ、プレゼン、学会など大切な話をまかされているときは、実力を十分に発揮したいものです。
原稿を準備するコツから直前の心がけまで、本番で成功するための秘訣をご紹介します。
原稿はこまめに推敲する
大舞台のスピーチは何を話すかを細部まで決めておきたいもの。
ただ、本番が近づいても、内容が固まっていないと焦ります。
だからこそ、話が効率よく仕上がる、自分なりの方法を見つけることが大事です。
お勧めは、細切れ時間の活用。
【1】ケータイのメモなどに、移動中に思いついたことを記録。必要に応じて情報収集。
【2】自分が作業しやすい環境で、原稿をまとめる。
あとは、【1】と【2】を繰り返します。
原稿作成を先延ばしするほどに、時間が無くなり、本番を迎えてしまいます。
細切れにやれば、早めに自分のエンジンも掛けやすく、原稿が素早く仕上がります。
また、【2】の作業に関しては、自宅ではゆったりした気分になって効率が上がらないことも。
そんなときは場所を変えてみましょう。
喫茶店にいくなどして緊張感を適度に味わえる場所で、作業するなど、ご自身がもっとも効率の上がる方法を探してみましょう。
本番までに話し方をどう磨くか
本番に向けて俳優が役づくりをするように、話す内容とともに、「非言語」や「準言語」などを、自分に染み込ませてから話すのがおすすめです。
非言語とは、表情や話すときの姿勢、ジェスチャーのこと。
準言語とは、話す速さや声の出し方、間のとり方です。
具体的に、どのような準備をするのか、以下に例を挙げてみました。
非言語で意識したいこと
手が落ちつきなく動いたり、姿勢が悪いなど、緊張すると思わず出てしまう癖があります。
神経質に気にしなくてもよいかもしれませんが、相手の印象を気にするならば、事前の練習でしっかりと基本姿勢を意識しておきましょう。
基本姿勢は、手は横に垂らすか前で組む。手を前で組む位置は、ご自身で印象を考えて調整なさってください。
また、猫背にならないように、背筋は伸ばします。
やわらかい表情で話すことも忘れがちなので、顔の筋肉を動かしてストレッチなどしておきましょう。
準言語で意識したいこと
言葉を出す勢いは、息を吐く力です。
普段から声を出し慣れていない人は、当日にしっかり息を吐けるように、腹式呼吸で慣らし運転をしておくのがおすすめです。
お腹が膨らむようなイメージで息をすいこんだら、強く息を吐く練習をしておきましょう。
また、早口にならずに話せるよう、事前練習がお勧めです。
ブログ記事もご参考に。
ベストな状態で話すために
本番中やることをイメージしておく
人前で話すことは、ただ話すだけではなく、様々な行為の積み重ねです。
例えば、「人前に立つ」「マイクを握る」「聴衆を見渡す」「話しをしながら、聴衆を見る」「間を使う」「話が終わってマイクを置く」などなど。
初めてのことや慣れないことが、緊張を助長することがあります。
一連の行為を、事前にイメージトレーニングしたり、リハーサルしておくと、本番時の動揺を軽減できます。
人の目を意識できる環境で、練習する
可能であれば、事前にスピーチを誰かに聞いてもらうのがお勧めです。
講師として、スピーチ大会に生徒さんが出場される際に何度も経験したのですが、家で練習したときはスムーズに話せた人でも、講師と一対一で練習したときに自意識が働いてしまい、話すテンポが崩れてしまうことがあります。
「人が見ている」「自分の話し方は大丈夫か」などの自意識は、聴衆がいるときに過剰に働きやすくなります。
少しの時間でもよいので、人が聞いている状況で練習しておいた方が、プレッシャーに慣れます。
どうしても見る人がいなければ、ケータイ端末などで動画撮影をして、撮られていることを意識しながら練習してみましょう。
自分の調子を整える
万全の体調で挑みたいところですが、仕事や式典の準備などに追われてゆったりとはできないことも多いもの。
そんなときはせめて、自分の調子を落とさないための、配慮をしましょう。
人によっては、カフェインや飲酒などで神経が興奮しやすくなるので、控えるという人もいます。
私の場合は、本番前日か当日の朝に軽く運動するなどして、心拍数が上がっても体が驚かないように、慣らし運転をしておきます。
発表する直前に、話に集中できる時間を設ける
宴会のホストであったり、説明会のスタッフだったりすると、周囲への気遣いに追われることもあります。
しかし、スピーチの直前だけは頭の中で話を再確認することに、力を割くのがおすすめです。
直前に話を思い返しておかないと、話す際に頭が真っ白になることがあります。
以上、大切なスピーチを控えている場合の準備のコツを挙げてみました。
やる前は大変に感じても、大舞台のスピーチを経験しておくと、その体験が今後のご自身を支えます。
ぜひ、貴重な機会を糧にしてください!