当会には、父母の懇談会、保護者会で話すことについて、様々なお悩みが寄せられます。
- ・子供の様子の発表、自己紹介などを順番にするときに緊張する。
- ・役員や司会を務めていて、話すときにガチガチに硬くなる。
- ・他の父母と雑談をすることが難しい。
こうした場面で緊張を和らげる方法を、技術と心理の両面からご紹介します。
話す内容に自信を持てず、緊張しやすい
「たくさん語れず、話がすぐ終わってしまう」
「話が散らかり、何を言いたいか伝わりづらい」
こうした場合、人前で話すこと自体が苦痛で、緊張感が高まりがちです。
話が整っていることは、ご自身の「安心材料」になります。場面ごとの留意したい点をご紹介します。
エピソードの発表や自己紹介
例えば、「子供が成長したと思うこと」というお題が出たなら、「〇〇が出来るようになった」といった話はもちろん必要。さらに、そうなるまでの経過など、関連する話を、ある程度、加えても良いでしょう。
ちなみに、話が散らかると、話す内容自体、忘れやすくなります。そのため、色々な種類を盛り込みすぎずに、一つのメインエピソードと、それに関連した話を準備しておくのが、お勧めです。
自己紹介も同様です。真面目に、ご自分やお子さんのことを色々と話される方がいます。しかし残念なことに、頑張って話したわりには、聞き手の頭が一杯になりがち。情報の種類をたくさん詰め込むより、少ない要素でもじっくり語ったほうが、ご自分が話やすく、周囲も聞きやすい仕上がりになります。
保護者同士の雑談
日常を言語化することに、あまり慣れていないと、雑談は不慣れになりがちです。この機会にあらためて、お子さんの様子を振り返っておきましょう。キーワードを決めると振り返りやすくなります。子供についての「悩み」や「喜び」。または「様子の変化」などでも良いでしょう。
また、雑談に慣れていない人は、できれば、他のお子さんについての様子を尋ねるような「質問」を用意しておくと、心の余裕を保ちやすくなります。
役員としてのスピーチ、司会進行
この場合はまず、「型」を知ることが大切。言葉選びやスピーチの運び、進行の手順など、調べておきましょう。できれば、言葉や文脈の重複感を省いておくと、スムーズに話しやすくなります。また、使い慣れていない言葉は、話す際に脳の負荷がかかります。なるべく声に出して事前に練習するのがお勧めです。
順番を待っている間に、緊張する
話す順番を待つ間に、緊張する事例も、とても多いものです。内容は先に固めておいて、順番を待つ間は、人の話に意識を傾ける。自分の話を思い返すのは、順番が近づいたらで大丈夫です。
なお、「平常心でいよう」「あがらないようにしよう」と意識すると、逆効果で「自己注目」が強まることがあります。「自己注目」とは、認知行動療法で使われる概念ですが、自分に注目して、少しの変化で動揺しやすい状態のこと。むしろ、「失敗してもいいから、自分のペースで話を続けてみよう」と、気楽に構えるのがお勧めです。
また、見栄をはらない「心の姿勢」も大事。「格好よく話さなくては」という思いがどこかにあると、余計に他人の話す様子と比較してしまいます。「エピソードの発表」「自己紹介」「雑談」くらいなら、普段のおしゃべりの延長と考えて肩の力を抜くと、楽に話しやすくなります。




【執筆者】古垣博康


