更新日:2019年10月8日|公開日:2018年10月4日

緊張感の根底にあるものは?

あがり症の対策としては、まずは、適切な情報量で内容を準備すること。

このブログでよく紹介しているように、まずは情報整理ができていると、脳の負担を減らして、本番でも話しやすくなります。

しかし、考え方のクセが強いと、それだけではあがりが改善しにくいことも。

例えば、普段から以下のような考え方、感じ方をしていないでしょうか。

【考え方のクセ】

・何かと心配し過ぎてしまう

・他人を尊敬しすぎることがある

・つい優劣を感じてしまう

・愚痴をよく言う(他人の言動の細かな部分が気になる)

・他責感情(自分以外の誰かを責めてしまう気持ち)が強い

全部ではなくても、いくつかは当てはまるかもしれません。

こうした考え方は、「他者の言動」「周囲の出来事」で、心が揺れ動きやすいタイプによく見られます。

自分以外のことで心が揺らぎやすい在り方を、私のカウンセリングでは「他人軸」と呼んでいます。

他人軸に偏っている場合、

  • ・自分を評価する人が目の前にいる
    (他人軸の人にとっては、より影響を受けやすい状況)
  • ・初めての環境など未知の状況
    (「自分の位置づけ」が白紙になる環境)

こうした場面で緊張が激しくなることがあります。

なぜ他人軸になるのか

他人軸になるのは、生育環境の影響や仕事面などの成長に役立つ(と本人は感じている)ためと考えられます。

他人軸のおかげで、他者を観察することができて、得るものが多くなります。

また、他人の気持ちを察して、非常に細やかな配慮ができるでしょう。

「準備する段階」では、他人軸を共感力として使えば、利用者に寄り添ったアイデアを生み出すのに、役立つこともあります。

しかし「自分の意見を発信する段階」になっても、他人軸の在り方を変えられずに周りのことがどうしても気になる。

だから、緊張してしまう。(=警戒してしまう)

他人軸のポジションを変えない限り、あがってしまう性質は根本から変わりません。

他人軸と自分軸を行き来する

他人軸の対極になるのは「自分軸」です。

困難な環境においても、物事に取り組む方法やモチベーションを自分で作れること。
他人を責めるのではなく、自分にできることを考えようとすること。

そうしたものが自分軸の心のあり方です。
身近なことからでいいのです。

例えば、仕事で問題が起きたときに、自分にできることはないかを考えてみる。

家庭やプライベートで悩みがあるとき、周囲のせいにするばかりでなく、自分にもできることを考える。

面倒な家事を、楽しくやる方法を考えてみる。

そんな風にストレスのある状況で、自分にできることを考えて行動することが、自分軸をつくります。

ただ、完全に他人軸を消し去るのではなく、どこかに持っておいてよいでしょう。

自分軸だけに基づいて、人の気持ちに配慮しない振る舞いになると、周囲と人間関係を築くのが困難になりがちです。

「他人軸」と「自分軸」を必要に応じて行き来できると、適応できることの範囲が広がります。

自分軸で行動するときの注意点

「自分軸に基づいて行動する」とは、悩みを抱え込むことではありません。

悩みを抱え込むことの奥には、自分の未熟さを感じるゆえに、「私はがんばらないといけない、努力しないといけない」そんな思いが隠れていることがあります。

それは、自分の欠落感からくるものであり、他者と並ぶために努力をするという、結局は他人軸であることが見え隠れしています。

邪魔なプライドは消して、他人に教えてもらったり、協力してもらったりすること。

そうした対策に専念することこそが、成熟した「自分軸」の在り方です。

また、自分軸とは、自分の考えのみを信じて「傲慢」になることとも違います。

傲慢になるのは、他人との比較で自分を「優」と感じ、安心したい気持ちがあるからです。

他人より上や下という感覚ではなく、フラットに人と関わる意識を持つことが、自分軸であるためには必要です。

まとめ

  • ・困難があっても、環境のせいにせずに、柔軟に対策を考えられること
  • ・優劣をつけずに、フラットに人と関わる意識をもつこと

これが実践的な「自分軸」であり、あがり症と根本から向き合うために役立ちます。日常のさまざまなことの自信にも繋がるでしょう。

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この記事について

【執筆者】古垣博康
【略歴】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト運営に携わりながら、NPOの話し方教室で講師を5年間担当。
現在は話し方のプロアドバイザーとして、話し方のお悩みに役立つレッスンを開催しています。
産業カウンセラー、認知行動心理士(認知行動療法カウンセラー)。家族は妻と子、猫2匹。
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