更新日:2023年10月23日|公開日:2023年7月16日
こんなお悩みはありますか?
・危機を感じやすく、緊張感が生じやすい
・深く考えずに話をしている気がする
・昇進や昇格試験、立場にふさわしい話し方が苦手

緊張感を抱く人話すことが苦手な人に多いのが、「直感的、反応的に考えてしまう習慣」です。

例えば、緊張感にとらわれやすく、練習を延々と続けてしまうこともしばしば。

また、理性的にどう話せばよいかを掴めないと、スピーチやプレゼン、仕事上のコミュニケーションで、なかなか話が通用しない事態(相手が理解や、良い評価ができない事態)が起きます。

なぜ、こうした違いが起きるのか。どうトレーニングすると良いのか。
今回のコラムで詳しくご紹介します。

「二重過程理論」をヒントに、話し方を振り返る

2000年に心理学者のKeith StanovichとRichard Westが発表したのが、二重過程理論。

ノーベル経済学賞を受賞したDaniel Kahneman(心理学者、行動経済学者)が著書、ファスト&スローで広めました。

コレ、心理学を学んでいる人には、わりと知られています。

速い思考(システム1) 遅い思考(システム2)
直感的熟考的
速い遅い
進化的には古いシステム進化的には新しいシステム
無意識的意識的
自動的制御的

参考:Dual-process theories of higher cognition(Evans & Stanovich, 2013)

速い思考の解説

ただ速いのではなく「直感を生かして深く考えない思考」です。
太古の世界で猛獣と出会う状況なら「速い思考」を活かす方が、人が生き残る確率が高まるかもしれません。
危機に反応して緊張するのも、こうしたシステムの働きだと言えます。
ちなみに、1+3=4のように、簡単な思考を行う特徴があります。こうした簡単な思考が習慣になっている人が、複雑で論理的な思考を求められる環境に所属すると、なかなか話が通じない、場に馴染めないと感じる人も多いようです。

遅い思考の解説

現代のように理性を使った作業が増えると、遅い思考でじっくり考える場面も増えていきます。
13×24=312のように、脳の負荷が掛かる思考をする特徴があります。
一つの情報をアタマにとどめながら、別の情報を呼び出して作業するような状態です。
そのため、話す原稿をまとめたり、語る要素の優先順位を深く考えることも、遅くじっくり考える思考が関わると考えられます。

どうトレーニングすれば良いのか

例えば、言葉構築法伝わり方を深く考察すること。内容を思い出しながら話すこと。
こうした「脳に汗をかくような作業に、ステップを踏みながら慣れていく」ことです。

また、あがりやすい状況でも高反応にならず、理性的に事態と向き合うこと。
自分をセルフモニタリングしてみたり、敏感に反応しやすい考え方、捉え方を認知行動療法などで合理的なやり方に変えていくことも、その一つだと言えるかもしれません。

認知行動療法であがり症改善
あがり症改善 自分と向き合う認知行動療法

当会でも、技術と、心理の両面で理性的な話し方に変わるコツをご紹介しています。

参考文献
ダニエル・カーネマン(2012)ファスト&スロー(上).村上章子(訳)早川書房:東京.

Evans, J. St. B. T., & Stanovich, K. E. (2013). Dual-process theories of higher cognition: Advancing the debate. Perspectives on Psychological Sciences, 8, 223-241.

Stanovich, K. E., & West, R. F. (1998). Individual differences in rational thought. Journal of Experimental Psychology: General, 127, 161-188.

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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