更新日:2019年10月8日|公開日:2018年6月21日

“話が相手に伝わりづらい”
“職場でアイデアを述べても、採用されづらい”

こんなときは、他人から客観的な意見をもらえると、軌道修正しやすくなります。
ただ、そんなに都合よく、アドバイスをくれる人が側にいないことも・・・。

話し方を自らの力で変えていくには、客観視するチカラが必要です。

【客観視することの例】
・相手が理解しやすい言葉づかいか
・情報量はちょうどよいか
・主観に偏った発表になっていないか
(事実の確認はできているか)

今回は、話を客観視するために、役立つ方法をご紹介します。


距離をおくために必要な「外在化」

自分の話を客観視するためのツール

認知行動療法「外在化」と言う言葉があります。
「考え」「感情」「体の症状」などを、書き出して客観視する作業のことです。

話し方も同じで、書き出すことで、思考を頭から切り離して客観視しやすくなります。
使うのは、紙でもデジタルツールでも構いません。

頭の中だけで考えるよりも、距離をおいて客観視する作業がずっと楽になります。


さらにアイデアを客観視するためのコツ

モヤモヤして話がまとまらないとき

上手に客観視ができると、聞き手にとってわかりやすい原稿が仕上がります。

だけど、話のアイデアを書き出してみると、なんだか思考がモヤモヤしたままで、まとまらないことがあります。

モヤモヤと言うのは悪いことではなく、客観視する過程で味わうものです。
そんな状態から抜け出るには、原稿からいったん意識を離すこと。

少しの時間でも、意識を別のことに向けて頭をクールダウンした方が、アイデアの整理や、客観視がしやすくなります。

昔から親しまれている、「三上」という言葉があります。


「余、平生作る所の文章、多くは三上に在り。乃ち馬上・枕上・厠上なり」

(~欧陽脩「帰田録」~)


文章を生み出すのに適した場面は、「馬に乗っているとき(移動中)」「寝床に入っているとき」「トイレに入っているとき」とのことで、現代人でも共感できる人が多いようです。

考えを書き出したばかりの原稿は、まだ主観が渦巻いているような状況です。
そこから意識を離すと、聞き手が分かりやすい話の整理法や、表現方法が見つかることがあります。

以上のように、原稿からいったん意識を離すのが、より客観視するための方法です。

時間をかけて話を完成できない場合

時間をかけて推敲すると、話の矛盾点などがなんとなく見えてきて、話が完成に至らないことがあります。
そんなときは、いさぎよく別案を考えるのがオススメです。
話は捨てる数が多いほど、成長できます。
面倒に思わずに、客観視に取り組んでみてください。

あるいは途中までしか完成しなかった話は、教室で講師に見せて、完成に至る道筋があるのかを聞いてみるのもお勧めです。推敲するセンスが磨かれます。(ただし、私的な原稿ではなく、教室のお題スピーチに限らせてくださいね)

また、途中までしか完成しなかった話は、ストックにまわしておいても良いでしょう。
数ヶ月や数年後かもしれませんが、いろいろな考えが熟成して話すための素材が育ってくると、途中までつくっていた話が完成することがあります。


メモが難しい状況なら

「三上」とは言っても…就寝時に良いアイデアを思いついても、なかなかメモをすることが難しいものです。
そんなときは、音声で記録しておくことがオススメです。
携帯電話や録音可能な機器を利用されるのもよいでしょう。



練習をつむうちに、原稿と距離をおいて客観視する感覚が身についてきます。

また、客観視の最後の仕上げは、実際に話してみて、相手の反応を知ることなので、お忘れなく。

教室のスピーチ学習では、こんなことを自然と繰り返すようになって、話を客観視するチカラが身についていきます。


話を客観視する力を養える講座
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この記事について

【執筆者】古垣博康
【略歴】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト運営に携わりながら、NPOの話し方教室で講師を5年間担当。
現在は話し方のプロアドバイザーとして、話し方のお悩みに役立つレッスンを開催しています。
産業カウンセラー、認知行動心理士(認知行動療法カウンセラー)。家族は妻と子、猫2匹。
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