更新日:2022年1月27日|公開日:2019年4月18日

「人前で、どんな話をしたらよいか分からない・・・」

そんな声をよくお聞きします。

スピーチや会話の場面で適切なネタが分かることを、このブログでは「話の相場観」と呼んでいます。

どうしたら「話の相場観」が身につくのか、今回ご紹介します。

盲点に気が付くと、自分の殻が破れる

教室である日、受講しているAさんから、相談を受けました。

「朝礼で、どんなことを話したらいいのでしょうか?」

スピーチをする番が回ってくるそうで、考えている真っ最中とのこと。

案をいくつかお持ちでしたが、いずれも2~3分の話としては聞きごたえが薄く、スピーチになりづらい印象でした。

でも、Aさんはアイデアを語り終わったあとで、ふと「最近、こんなことをしているんですけど…」と、日記をつけている話をされました。

簡単に概要をお伝えすると、


日々、短い日記をつけるうちに、自分の生活の無駄がわかってきて、効率のよい1日の過ごし方が分かってきた。


という話。

私は「これはスピーチにできます!」とお伝えしたのですが、Aさんは不思議そうな顔をしていました。

「そんな話でいいんですか?」としっくりこない様子です。

そして、後日・・・。

Aさんから、「朝礼で日記の話をしたら、上司から良かったよと評価されました!!」とのメール。

ご本人はやってみて、「今まで等身大の自分で話せていなかった」と感じたそうです。

これは、話し方を学んでいる人によくあるケースです。

そもそも、自分の経験や考えに、価値があるのに値引きしてしまう。

“精神分析の口語訳”とされる交流分析には「ディスカウント」という言葉があります。

とても素敵なことをしているのに、それに気が付かない。

自分の日常が、話のネタになる気がしていない。

ネタとして見落としているから、良い話に発展させることもできません。

こうした盲点に一度気がつけると、自身へのディスカウントは減っていきます。

それは、人生に自信を持つことにも、直結することがあります。

一方で、自分が熱狂的に良いと感じることが、他人には響かない。

そんなことも起こり得ます。

自分のセンスに自信がある人ほど、わりと相場観はなく、他人に響かない話をしがちです。
(誰かに、自分の感性を認めて欲しいのかもしれません)

人前で話を披露するうちに「え、こんな話でいいの?」という意外な発見があると、肩のチカラを抜きながら、話をしていけるようになります。

話の相場観を磨くには

教室は「恥をかいて良い場所」なので、最初は自分なりに考えた話でOKです。

さまざまな話をしながら、どのようなネタがよいのかトライ&エラーをしていきましょう。

また、他人のスピーチを聞きながら、聴衆がどのように反応するかを感じ取ってみてください。

さらに講師からもフィードバックを受けるうちに、「あ、こんな風に日常のネタをアレンジできるのか」といった、情報の活かし方もわかっていきます。

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執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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