練習では制限時間に収まったのに、本番で話す時間が長くなる、あるいは短くなってしまう・・・。
とくに、「昇格試験におけるスピーチ」「プレゼンのコンペやビジネスコンテスト」「講演」など、発表の時間が決まっている状況では、とても気になる点です。
この記事では、3,000名様以上とのトレーニング経験をもとに、「時間内にほどよく収まらない原因」と「対策」を、ご紹介します。
発表の時間が練習より長い
例えば、本番で「話が飛びそうになった」経験はないでしょうか。
緊張時は、話の想起力(話を思い出す力)が低下しがちです。
そのため、話を思い出すために「うーん」と考える時間(1秒以下〜数秒)が生じることがあります。
この1秒以下〜数秒の間が、知らず知らず、話のあちこちで増えてしまう。
しかし、多くの人はそのことに気が付けません。
それは、練習時はリラックスしているので、本番ほど話を思い出すのに苦労しないのです。
しかし、本番になると、過剰に緊張したり、集中力が途切れやすくなったりして、状況が変わります。
本番限定で、しかもわずかな変化が、話の随所で起きる。これに気づける人は、とても少ないのです。
原因がわからないまま、「なぜか本番で話す時間が長くなる」という事実だけ、ご本人が味わうわけです。
対策としては、話を思い出すやすいよう、「言葉の組み方」を工夫すること。
実はそもそも「思い出しづらい原稿」を書かれていることが、非常に多いのです。構成は一見上手でも、思い出しやすい組み方は、また別の技術です。
その配慮があることで、本番時の話しやすさは変わります。
発表の時間が練習より短い
短く終わる場合、以下のいずれかが、原因として多いです。
1) 緊張して早口になってしまう。
2) あるいは、話に没頭してあっという間に語り終える。
3) 話のあちこちが抜けてしまう
3)に関しては、前段でご紹介した理由や対策と同じです。
話をスムーズに思い出せるよう、そもそも原稿面から配慮が必要です。
1)、2)に関しては、緊張感をほぐしつつ、一気に一文を読まないこと。
「。」で区切るまでを一気に読むから、話の速さが加速します。
ちなみに、ほどよい情報量は、1分間230字〜260字程度。
これを目安に、話す訓練をしておきましょう。