人は、聴衆の前で話すとき、様々な能力を使っています。
- ・アタマの情報整理力
- ・大きめの声で話す身体的な力
- ・緊張感に向き合う力
伝え方を工夫し、プレッシャーに負けないよう、心身を高ぶらせている状態です。
親しい人とリラックスして話す状況とは違い、心身に負担が掛かりがちです。
教室などで話す練習をすると、しばらく人前で話すことに免疫がついているような感覚で、ラクに話せることがあります。
しかし期間が空くと、免疫が薄れるように、苦手意識や心身の硬さが復活してしまう。
そんな感覚を覚える人が多いようです。
人前で話すチカラを維持するには、どうしたらよいのでしょうか。
仕事などで、人前で話す機会が週のうちに何度もあれば、パフォーマンスを維持しやすいと感じるでしょう。
それほど話す機会が無い場合、日常生活の中で「慣らし運転」のように話すことを体験しておくのがお勧めです。
例えば、教室を受講している人の中には、自宅で普段からボイストレーニング、あるいは音読をしている方もいます。
それは練習というだけでなく、人前で声を出すための身体の慣らし運転になります。
ほかには、普段から面白いと感じたことを短い話にまとめてみる。
すると、頭の情報整理の訓練になります。
(私も講義に出る前は、何でもいいので一つスピーチを考えて、情報整理のウォーミングアップをします)
ほかに、人前で声を飛ばす感覚をつかむために、例えば出勤したら、ちょっと離れた場所に居る人にも挨拶をしてみる。
(人見知りの方は恥ずかしいかもしれませんが)
それが難しければ、例えば店や病院を出るときに、スタッフさんに向けて「ありがとうございました」「また来ます」「どうもー」などの声を部屋の奥に向けて出してみる。
そもそも、「人前で声を出しにくい人」「緊張感が過剰な人」は、心理面を振り返ることも必要です。
ただ、心理面の問題だけでなく、普段から脳や体を人前で話すために使うこと。
そうすれば、会議で発言する機会や、スピーチの場に立つことが、非日常のイベントではなく、日常のトレーニングの延長と感じられて、緊張の感じ方が変わってきます。
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