更新日:2022年8月8日|公開日:2022年6月3日

あがりやすい人は、しばしば自分自身で緊張感を高めています。

「自己注目」「自己イメージの構築」が要因となっているケースをご紹介します。

自己注目の例
・すごく汗をかいてきた
・心臓の鼓動が早くなっている
・顔が熱くなってきた
・手が震えて気になる
自己イメージの構築の例
・汗をかいて、きっと変だと思われるだろう
・赤面して、それが目立っているだろう
・自分の話は、あまり良い評価をされないだろう
・緊張しているので、挙動不審に見えているに違いない

自己注目では、味わっている緊張感や赤面などを、やたらと気にかけてしまう(意識がそこに注がれる)。それらを気にしない、ということが難しい。

自己イメージの構築では、客観的な証拠なしに、自分の見え方を想像する。
他人に聞かなくても、先走りして自分のイメージを作ってしまう。

自己イメージを構築しやすい場合、過去に「話している様子」をからかわれた、悪く評価された方も多いです。ただ、そんなご経験があったとしても、必ずしも目の前の聴衆が、同じ反応をするわけではなりません。

しかし、どうしても客観的ではなく、主観的に、他人からどう見られるかを気にしてしまう。

以上が原因となって、あがり症の人が「緊張感」や「話す際のストレス」を強めることがあります。

緊張感を改善する

私自身、あがりやすい人間でした。
そのため話し方を地域の教室に習いに行ったのですが、そこで驚いたのは・・
スピーチに慣れた人が、「一人一人に語りかける」ように、話をしていることでした。

当時の私は、「人前で、格好悪く話したくない」と自分のことで意識が一杯。
聴衆と顔を合わせるのも、恥ずかしかったのです。
ただ、意識を相手や話に向けるトレーニングを自主的にするうちに、だんだんと自分の変化を味わえました。

最初のうちは、どうしても早口になってしまったり、あがりに伴う症状が収まりづらいこともあります。
ただ、適切なトレーニングを選んで、じっくりと向き合っていくことは大切です。

当会で開催している認知行動療法では、あがり症がある程度激しい人も、注意を自分から外して、意識の偏りを改善して頂いています。過集中という言葉もありますが、何かに集中しやすいからこそ、一つの意識に囚われてしまうことがあります。
その点を意識的に変化できるのが、認知行動療法のトレーニングです。

また、技術面を磨くレッスンでも、私もお話を聞いていて反応を適切に示すようにしています。すると、受講する人も、「意識が先生の方に向かった」とお話頂けることがあります。そして、だんだんと聴衆との対話に慣れていく方が多いです。

自己注目や、自己イメージの構築は、トレーニングによって変えていけます。
ぜひ、粘り強く向き合ってみてください。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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