更新日:2025年12月22日|公開日:2021年5月16日

教室で10年以上に渡って、話し方の様々なレッスンを行ってきました。
会話のレッスンで、とても多いのは以下のようなお悩みです。

「聞き役に徹することが多い」
(だから、自分から話す練習をしたい)

「面白く会話ができるようになりたい」

こうしたお悩みはよくわかります。

自分のエピソードを面白く話すチカラは、会話でも役立ちます。

ですが、「相手との会話を楽しむ」という面では、違ったトレーニングも必要なのです。

そもそも、どのような練習が必要と言えるのか、以降で詳しく解説します。

認知と行動を見つめ直す

普段から、人と話そうとする気持ちがありますか?

例えば、相手と対等な気持ちで、自己開示ができるでしょうか。

また、慎重になりすぎずに、自分から話しかけることができるでしょうか。

当会のトレーニングで実践しているのは、認知行動療法「考え方や行動のクセ」と「その大元にある思考」を知ること。

そして、できそうなことから、徐々に自分の行動パターンを変えていくことです。

まずは、心理の面からコミュニケーションの土台を見つめること。

それができれば、会話力が根底から変わる一歩を踏み出しやすくなります。

再点検:本当に聞いているのか

「人の話を聞いてばかりいるので、自分から話せるようになりたい」

そうしたお気持ちは、良く分かります。

ただ、聞き方をしっかり点検することは、とても有意義なのです。

日本語には、「聞く」「聴く」「訊く」など、いくつかの表現があります。


  • 聞く・・・聞こえてくるものに耳を傾ける(受動的)
  • 聴く・・・心を寄せて耳を傾ける(能動的)
  • 訊く・・・質問をする(能動的)

このうちの、「聴く」「訊く」といった能動的な聞き方を実践すると、会話の仕方が変わります。

能動的な聞き方を実践すると、以下の効果が生まれます。

・十分に相手の感情を引き出して話せる
・話のキャッチボール感を生み出す
・話が長く続く
・相手との関係性が深まる

「聞き上手は話し上手」とも言われますが、聞く技術を理解することで、話の苦手意識から脱することができる人も多いです。

では、話すチカラで重要な点は?

自然と自分の感情を口に出せていますか?

会話の目的の一つは、「感情の共有」です。

「感情」とは、体験を踏まえて自分がどのような気持ちを味わったのか。

例えば、「パン屋に立ち寄ってみたら、食パンが新食感とのことで、美味しそうだった」。

この「美味しそうだった」というのが感情です。

もし「感情」を抜きにしたらどうなるでしょうか。

「パン屋に立ち寄ってみたら、食パンが新食感とのことだった」

この場合、「情報を自慢したいのか」「自分の驚きを知らせたいのか」など、相手が色々と想像しないといけない余地が生まれます。

感情が話に含まれることで、相手が話のニュアンスや意図を、理解しやすくなります。

また、感情を通じて人柄が伝わるので、相手が距離感を掴みやすくなる側面もあります。

もちろん、「情報を伝えるだけの会話」もあります。
(例:家族と天気予報を共有するなど)

また、ビジネスのコミュニケーションでは、「感情」は排除されがちです。

ただし、それらは主観を省いて情報を伝える目的があるため。

相手と心の距離を縮めるための会話(雑談)では、むしろ感情を適切に言葉にできることが役立ちます。

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「考えて話せない」「人前で緊張する」などの「話す悩み」に対する適切な学び方を、論理的に解説。当会の推奨講座も掲載した一冊です。当会のメール配信(無料)に登録後、ダウンロードできます。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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