受け身ということは、基本的に相手の話を聞くことが中心。自分から積極的に話しかけたり、人間関係を築いたりするのが難しいことが多いものです。また、受け身なため、人間関係が深まった場合も、相手に主導権を持たせがち。そうした関係のままでは、何かとストレスが溜まることや、本音に基づいた人間関係を築きづらいこともあります。
今回のコラムでは、その原因と改善する策をご紹介しています。
原因や背景
原因や背景として、多い事例 |
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・受動的な性質を持つ場合 |
・他人から自分の価値を肯定されたい思いが強い |
・他人の気持ちや考えを察するのが難しく、不器用に関わりがち |
過去3,000人以上の皆様に接してきた経験からすると、もともと受け身で、素直に意見を受け止める人が多く見受けられます。
また、どこか不器用な自分自身を知る分だけ、「他人から肯定されること」を強く望んでしまう人もいます。
人によって「他人の気持ちや考え」を察するのが難しい場合もあります。
改善するには
多くの人との会話のコツを知る
受け身な人の多くは「様々な人との会話」ではなく、「趣味の合う人との会話(情報交換、共感値の深まり)」は好きなことがあります。より多くの人と話せる会話の話題選び、会話を長く続けるコツが分かれば、自分から話を振って人間関係を構築しやすくなります。
「趣味の通じない人との会話が面白いのだろうか?」と感じる人も、実は情報を交換するだけではない、感情面の交流を知ると、社交的な会話が実は面白いと、見方が変わる体験をされます。
積極的な聞き方を知る
受動的に聞くのではなく、質問など積極的に聞く方法を学ぶことで、会話が続くようになります。また、相手の話を深く知ることに繋がり、他人の感情や考えを理解しやすくなります。他人の感情、考えの理解は、相手と噛み合う話をするための土台形成に必要です。
会話の新たな行動パターンを増やす
会話のコツを知った上で、違った行動パターンを少しずつ試すのが良い方法です。「心の距離が縮まっていない相手」と話す機会を増やすことで、積極的な行動パターンも増えていきます。
その際に、一つ壁となるのが自分自身の思考癖です。
自分の話への不安感や、ありのままの自分に自信がないことなどです。
当会では社交不安のケアにも活用される「認知行動療法」などを通して、そうした思考癖を点検し、新たな気づきや捉え方を得ていただきます。
(以下は体験談をご参考まで)
「認知行動療法で自分を見つめ直す」(40代 製造業)
会話のテクニックを学ぶだけでなく、認知行動療法を取り入れたワークを通して、自分の内面を深く見つめ直す機会を得る事ができました。同じ事を自分一人で実行するのは難しく、このクラスを受講していなければ経験できなかったと思います。古垣先生にめぐり会えて良かったです。
心と向き合いながら、会話力が変化(40代 士業)会話に対する苦手意識や緊張感を改善したいとの思いから受講しました。受講してよかった点は、会話に対する苦手意識の要因となっている心理面の特徴を指摘していただいたことです。そして、これを改善していく方法も教えていただきました。受講後は受講前と比べて落ち着いて会話ができるようになりました。また、相手の話したいことに注意を向けて聞けるようになりました。
リンク:会話トレーニングの体験談一覧へ
まとめ
技術と心理の両面のアプローチで、受け身に留まる以外に、積極的に話しかける一歩を踏み出しやすくなります。
受け身なことは悪いものではなく、一つの特性です。ただ、できることの幅を広げたい場合は、こうした取り組みが効果的です。