更新日:2025年7月25日|公開日:2016年10月27日

・「人前に立つと早口になってしまう」
・「人前で話すと遅いと言われる」

こうした「話すスピードの悩み」は、当会にもよく相談が寄せられます。

まず意識して頂きたいのは、語る速さの目安です。

目安は1分間あたり300字以下

300字以下で原稿作成

放送の現場では、「1分間に300字程度」を目安とすることがあります。

これは、「句読点」「漢字」「かな」が混ざった日本語の文章で300字とお考えください。
話し方の世界でも、1分間に300字を速さの目安とする方は多いです。

私自身で色々な原稿を作成して試したところ「300字以下」が、もっとも聞き手に理解されやすい速さだと感じました。

とくに難しい内容をプレゼンするときは、1分間で230~260字くらいの情報量に押さえて、「相手に、話を理解してもらう間(ま)」を随所に設ける方が、聴衆が聞きやすいと感じます。

話すスピードをつかむ~10秒間チェック~

話す速さを確認するには、即興でやるなら以下の方法があります。

例えば、1分間(60秒)で300字ならば、10秒間なら50字(300字の1/6)が目安となります。

以下に、その文例を紹介します。

50字の文例(1)
先週、友達と一緒にランチが評判のレストランに行きました。想像以上に混んでいて、随分と待たされました。

こちらの文を、時間を計れる道具があれば、10秒間で終わるように読んでみてください。

わりとゆっくり読むのだな、と感じる方が多いかもしれません。

実際のスピーチやプレゼンでは、常にゆっくり語るわけではありません。間などで、変化をつけることがあると思います。

ただ、この10秒間の話す速さを基準としてみると、自分がどれほどの速さで話しているのか、具体的な実感として分かってきます。

もう一つ、50字の文章を載せます。

50字の文例(2)
スピーチをするときは緊張から早口になってしまうのですが、練習するうちに克服できる気がしてきました。

こちらも適宜、間を入れながら10秒間で読んでみてください。

実際のスピーチやプレゼンでは、聴衆の反応を見ながら長めに間を挟むこともあるで、この文章を10秒間で読むのとは、ちょっとペースが変わります。

ただ、こうした速さを理解しておくと、スピーチやプレゼンテーションにおける「語りの基本のペース」をイメージして、練習ができます。


話す速さは、記憶の安定感も関わる
入門編「ラクに話せる文章の基礎」+「本番力が身につく練習法」」

なぜ、話を覚えづらいのか、その解説をご覧頂けます。

放送業出身の講師が教える、「スピーチを覚えて話す」ための動画レッスン。
話をスムーズに思い出せないと、話すスピードが安定しません。話しやすい文章のコツと記憶術を点検できる動画講座です。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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