更新日:2022年7月27日|公開日:2022年1月17日

「人前で話すのが苦手」
「意見を考えるのが苦手」

そんなお悩みを持つ人には、1つのことをじっくり語りづらいケースがあります。

例えば、スピーチならば、以下のような話になりがちです。


お題「私の好きな〇〇」

私が好きなのは、コーヒーを味わう時間です。

カフェで飲むのも好きですし、コンビニで飲むのも好きです。

ちなみに、昔と比べると、コンビニのコーヒーはずいぶんと美味しくなりました。

私も、よく〇〇で買うことがあります。

また、コーヒーには、健康効果もあると言われています。

それは・・・


これは、本来は『コーヒーを味わう時間が好き』という話。

ですが、すぐに『コンビニのコーヒーの良さ』の話に脱線しています。

また、『健康効果』の話にも移っていますが、聞き手からすると「あちこちに話が飛ぶな」という印象になりやすいです。

全体的に振り返ると、情報があちこちに拡散し、しかも短い段落を足して話が進む。

これが、1つのことをじっくり語りづらい人の原稿です。

話が散らかるため、人前で意見を言う際なども、相手にしっかりと伝えづらくなります。

そもそもじっくり語れない場合は、

  • ・もともと、意識があちこちに向きやすい
  • ・1つをじっくり語る技術が分からない
  • ・情報を足すことで、話の価値が上がると考えている

こうした原因を抱えていることが多いです。

これは、スピーチ、会議、プレゼンテーションなどで「うまく話せていない」とお悩みの人に、わりと多い傾向でもあります。

本来、一つのことをじっくりと語れると、人前に立つことがそれほど苦しくはありません。

あれこれと話の要素を思い返す必要性がなく、脳の負荷が軽い状態になることを実感できます。

そのため、「頭が真っ白になる」「話が頭から飛ぶ」ということも、かなりの確率で無くなります。

また、話が散らからないため、聴衆がとても聞きやすくなります。

会議で意見を言う際なども、話の道筋を作りやすくなり、周囲の人が理解しやすくなります。

当会のレッスンでも、1つのメッセージを定めて、それについて3分近く話す練習を、段階を追って体験して頂けます。

最初は「難しそう」と感じていた人も、コツが分かると2分30秒くらいは簡単に話せるようになります。

ぜひ、的を絞りつつ、長く話す技術を学んでみてください。

こうした「話を構築する技術」は、「あがり症対策」などと「車の両輪」のようなもので、学ぶことで話し方が変わりやすくなります。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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