| こんな悩みはありますか? |
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| ・ポイントの捉え方が他人と比べてズレやすい |
| ・ビジネスのポイントを把握するのが難しい |
| ・企画や提案で、なかなか上司のOKがもらえない |
自分自身で、「ポイントの捉え方が、的外れになっている」と気づくのは、勇気がいることかもしれません。
ただ、適切にポイントを掴めないと、物事や情報のポイントを把握しづらく、コミュニケーションで困ることも多いのです。

古垣講師
とくに「昇格・昇進の試験」や「企画や提案の業務」に関わる際、ポイントの捉え方を見つめ直す人が多いです。
今回の記事では、写真のピントになぞらえて、適切にポイントを把握しづらい原因をひもとき、その対策を解説しています。
思考の的を外す原因は
これまで3,000人以上の皆様のトレーニングにお付き合いしてきましたが、以下のA、Bが、的を外す原因として多いものです。
A)ピントを認識しづらい(ポイントを抽出しづらい)
これは優先順位を検討することがニガテで、大量の情報を抱え込みやすいタイプです。
情報の取捨選択が瞬時にできず、大量の情報を抱え込みがちです。そのために、ポイントを検出しづらい状態だと言えます。
B)ピントを合わせる箇所が、人と異なる
同じ物事を見ていても、見ているポイントが異なる人も多いです。
例えば昔話の「桃太郎」のストーリーも、何に注目するかで、核心になるポイントが変わっていきます。
「犬、サル、キジ」の視点になれば「出会いが人生を変える」という点が中心の話に。
「鬼」の視点になれば「油断大敵」という点が中心の話になります。

古垣講師
このように物事を多角的に見て、「どこに他人や組織がピントを合わせているか」を理解できないと、的を外したやりとりになるのです。
あなたの原因は?
話からポイントを抽出する「要約」がニガテな場合は、Aタイプが多い印象です。
| 例 |
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| 優先順位を考えることに慣れておらず、情報をあれこれと抱え込んでしまう。だから、要約がニガテ。 |
また、「ビジネスの話に付いて行きづらい」と感じる場合は、AとBのいずれか、あるいは両方が該当すると思われます。
| 例 |
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| Aタイプ:仕事の専門性における、優先順位を理解しづらい |
| Bタイプ:ビジネスにおける、物事を見る角度を理解しづらい |
「企画や提案が通りづらい」場合、AとBのいずれか、あるいは両方が該当すると思われます。
| 例 |
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| Aタイプ:企画の主旨が漠然として、狙いが甘くなる |
| Bタイプ:世間のニーズを察知せず、私的な思いにもとづいて企画を考える |

古垣講師
思考のピントが外れる原因を詳細に見つめると、何を強化したら良いかがわかります。
思考のピントを合わせるトレーニング
A)ピントが合いづらい(ポイントを抽出しづらい)場合のトレーニング
普段の「アウトプットの機会」を利用して、「情報の抽出に慣れる」ことが推奨です。
例えば、メールの件名が、「分かりやすく、短く整っているか」を点検してみる。
また、話す・書く機会に「要約」を心がけてみることや、「着地となるメッセージ」を作ること。
プレゼンならスライド1枚ごとに「何を言いたいか」、つまりキーメッセージを掲載できないか、考えてみる。
こうした作業をするには、「優先順位を考えながら、本当に伝えるべきことを選び抜く」ことが必要です。

古垣講師
最初は抽出が難しいこともありますが、ときには他人のアドバイスを受けながら、細やかに情報を抽出してみましょう。
B)ピントを合わせる位置が、人と異なる場合のトレーニング
上司や会議における話は、何にどうピントを合わせるのか、ヒントの宝庫です。
とくに視座の高い話に接すると、物事を俯瞰することができます。
すると、自分が一つのポイントに執着している場合でも、そこから離れて、柔軟にピントを合わせやすくなります。
そうした点では、業界紙などからの情報収集もわりと大事です。
ニガテは学びによって、克服できる
実は講師の私自身も、テレビ業界に関わる中で、自分の企画が通らずに非常に苦労したことがありました。
ですがここに挙げた方法で、適切にピントを合わせる技術を学んでいきました。
当会の講座を受講する皆様は、伝え方の学びを通して「情報のピントの合わせ方」を学び、話の訴求力を高めて頂いています。







【執筆者】古垣博康