人前で話す機会があると、準備の際に特別な体験を探してしまうことがあります。
たしかに、珍しい話や、強く印象に残る話も、聞き手に喜んでもらえるかもしれません。
ただ、思うようにネタが見つからなかったときに、困ってしまいます。
自信のあるネタを用意できないと、人前で話す際に気持ちがくじけてしまうこともあります。
気楽に人前に立つためにオススメなのが、「簡単なことを深める」こと。
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」という、作家・井上ひさしさんの言葉がありますが、この「やさしいことをふかく」が話を考える際に役立ちます。
たとえば「日常で経験していること」「他人でも体験するようなこと」。
そこから自分は何を学んだのか、何を感じたのか。
その思いを語れると、独自のメッセージになります。
情報収集(ネタ集め)よりも、情報編集(ネタをどう生かすか)を大事にする、という作り方です。
特別な体験を語ろうとすると、どうしても気負ってしまい、プレッシャーが高まることがあります。
スピーチコンテストなどで競技的に競う場合は、特別な体験談が功を奏する場合もありますが、普段づかいのスピーチでは、簡単なことを深めるので十分すぎるほどです。
日常の出来事から独自のメッセージを作ることが難しいと感じたら、話し方教室などで、他人の話をよく聞くことから始めてみましょう。
とくに、「結論で何を言おうとしているか」を想像しながら聞くと、情報編集のセンスが養われます。
人前で話しやすくなる方法の一つですので、ご参考まで。
以下の記事でも、メッセージが深まる方法をご紹介しています。
→ブログ記事:スピーチが変わる!垂直思考でストーリーを構成する方法
