他人が話す様子を見て、「自分よりうまい」「自分はとてもあんな風には話せない」などと考えて、話すときにオドオドしてしまうことはありますか?
中には、話すチカラにそれほど差がなくても、どうしても自分を他人と比較して、ネガティブな考えが浮かんでしまう人がいます。
人間の「考え方のクセ」に着目する『認知行動療法』では、出来事の中で、ふと浮かんでくる考えを「自動思考」と呼びます。
口には出さないけど、自然と浮かんできてしまう、そんな考えやイメージのことです。
前述の例で自動思考を挙げるなら、他人の話を聞いて「自分よりうまい」「自分はあんな風に話せない」といった考え方です。
こうした自動思考の要因として、「不公平な比較」と呼ばれるクセが挙げられます。
例えば、自分よりできる人や素晴らしい側面と比較ばかりして、自分が劣っていると決めつけてしまうことです。
口を開く前から、他人のレベルを高く見てしまって、自分の話す力を低く見積もっていませんか?
謙虚に見積もった方が、自分の話す能力を高めるためには都合がよいのかもしれません。
しかし、話すときのパフォーマンスにも影響が及んでしまい、声の震えや、たどたどしさが出てはいないでしょうか。
比較したがる気持ちにとらわれず、話に没頭することで、この考え方のクセからは解放されていきます。
まずは安心して話せる場所を見つけて、話す自信を育てていきましょう。
「ことばの時間」の教室は「恥をかいて良い場所」。プレッシャーに慣れつつ、話すチカラを育てられる場所です。