| こんな悩みはありますか? |
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| ・自分が緊張していることを気にする ・手が震えるなど、緊張時の症状を気にする ・自分の緊張する姿が奇妙に見えていると思う |
あがりやすい人は、しばしば自分自身で緊張感を高めています。

古垣講師
とくに、意識の向け方や、自分のイメージによって、緊張感が高まることがあります。
この記事では、「自己注目」や「自己イメージ」が要因となっているケースを紹介します。
「自己注目」や「自己イメージ」とは何?
自己注目は、緊張感や赤面などを、やたらと気にかけてしまう(意識がそこに注がれる)状態です。
それらを気にしない、ということが難しくなります。
| 自己注目の例 |
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| ・今、自分が緊張しているな ・すごく汗をかいてきた ・心臓の鼓動が早くなっている ・顔が熱くなってきた ・手が震えて気になる |
また、「自己イメージ」は、客観的な証拠なしに、自分の見え方を想像することです。
自分の実感などを元に、「どう他人に見ているか」のイメージを作ってしまいます。
| 自己イメージの例 |
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| ・汗をかいて、きっと変だと思われるだろう ・赤面して、それが目立っているだろう ・自分の話は、あまり良い評価をされないだろう ・緊張しているので、挙動不審に見えているに違いない |
自己イメージを作りやすい場合、過去に「話している様子」を悪く言われた方も多いです。ただ、そんな経験があったとしても、必ずしも目の前の聴衆が、同じ反応をするわけではありません。

古垣講師
以上が原因となり、「緊張感」や「話す際のストレス」が強まり、あがり症が余計に強くなることもあります。
「自己注目」や「自己イメージ」を改善するには

経験から紹介しますが、私自身、あがりやすい人間でした。
しかし、人前で説明する機会などが多かったので、あがりを改善できないか、色々と試してみたのです。
ただ、最初は、「人前で、格好良く話せたら良いな」と自分のことで精一杯。
その時期は、緊張感は変わりませんでした。
しかし、自分がどう見えているかより、話に意識を集中すると、自己イメージの意識は薄れていきました。意識の向け方を変えると、他人の見る目への意識は、軽減されたのです。
また、自分の声が震えるなどの症状は、多少は受け容れて、完璧主義にならないように心がけました。
過集中という言葉もありますが、何かに集中しやすい性質だからこそ、一つの意識に囚われてしまうことがあります。
しかし、今までとは違う習慣を作ると、だんだんと意識の集中する先が「自己注目」や「自己イメージ」ではなくなり、やがて私のあがり症はコントロールが可能になりました。
当会の認知行動療法のトレーニングでも、自己注目や、自己イメージを改善できるワークを行っています。

古垣講師
あがり症が強い人でも、意識の偏りを改善し、話す際のパフォーマンスを向上されています。
ぜひ、適切な方法をもとに、粘り強く向き合ってみてください。



【執筆者】古垣博康

