スピーチや各種発表(プレゼンテーション)、講演などで、緊張に負けずに話し続けるにはどうすればよいか。
10年以上にわたり、あがり症対策のサポートをしてきた経験から、今回は意外かもしれない対策をお伝えします。
会場の反応は、話し手が作り上げるモノ
緊張しやすい状況で話すには、プレッシャーによって心が凹むのでなく、むしろ心が張り合いを感じている状態にすることが役立ちます。
そのためには、会場の反応を自分で作り上げること。
例えば、スポーツのホームグラウンドで、選手が高揚するのにも似ています
聴衆の、喜びや興奮、集中している様子を自分のメンタルの追い風にして、心地よいプレッシャーを感じながら話す。
「そんなことができるのか?」と思われるかもしれませんが、実は大いに有効です。
人前でエモーショナルな話し方ができる人の中にも、実は伝え方を工夫することで、会場にエネルギーを生み出し、それを自分の高揚感や集中力に活用している人は、一定数いらっしゃいます。
人には、感情が伝播する仕組みがあるので、聴衆の感情が伝わってくるのですよね。
会場を「ホームグラウンド」化する方法
では、肝心のポイントとしては、声もジェスチャーももちろん大事です。大いに磨いて頂きたいポイント。
ただ、話を黙って聞き続けるストレスの中、「聞いて良かった」と思える内容がなければ、聴衆は報われません。
緊張する人の中には、体験した人もいると思うのですが・・
ときどき好意的な反応ではなく、聴衆の混乱が起きてしまう人がいます。
聴衆が
「この話が、自分にどう役立つのか不明」
「内容がわかりづらい」
「正確性が損なわれている印象がある」
など、話に対して困った印象を抱くと、とたんにアウェイのムードになります。
それは当然で、聴衆も支持をしたいけど、内容が今ひとつだと、良い反応ができないのです。
小手先のワザではなく、言葉や内容などを理解しやすく、ストンと入るように整えるだけでも、実は聴衆の雰囲気は変わります。さらに話しやすく聞きやすい情報の流れを作るなど、聞く人が没頭できる話をする工夫は、様々にあります。
もちろん、聴衆の反応を気にしすぎるのは、NGです。
「周りが認めてくれないと話せない」というのは、それはまた違った対応が必要になります。
聞いてもらえることの感謝も込めて、素材をきちんと料理できる腕を持つこと。
それは、話し手の誠意として好意的な反応を呼び起こし、話し手をさらなる集中力へと導いてくれます。