「推敲」とは、文章を練り直すこと。
スピーチ・プレゼン原稿、あるいは、ビジネスメールや資料の推敲に時間が掛かる人がいます。
推敲中に混沌としてくると、いくら作業しても進まない状態に陥ることも…。
脳の作業台ともいえる「ワーキングメモリ」には限界があり、その余力が無くなっているときほど、思考が堂々巡りに陥るものです。
そんなときは、以下のような視点を参考に、推敲の仕方を見直してみましょう。
【視点メモ1】推敲に「脳の気分転換」を取り入れる
簡単なメールなどは別ですが、古垣が放送業で様々な文章をかくときは、ひとまず考えをざっと原稿に書き出します。
そのあと、数分だけでも別のことをするなど、時間を空けてから推敲に取り掛かっています。
最初にざっと原稿を書くのは、頭の中をスッキリさせるためです。
さらに脳の休憩や気分転換をすることで、推敲時の「脳の出力」が変わることを実感します。
客観視しやすくなったり、自然と情報が整理されたりして、休憩をとるものの原稿完成までの時間はかえって短かく済むのです。
難易度の高い原稿でも一気に作業できる人からすれば「集中力がない!」とツッコミを頂きそうですが。。
私は作業時にいろいろな発想が浮かびやすいタイプなので、脳を休めつつ、出力を上げて整理するようにしています。
【視点メモ2】思考整理には情報の引き算
情報が多いと、何を伝えたいのか自分でも分からなくなりがちです。
「自分が一番伝えたいことは何か」を意識しながら、余計な情報を引き算していきましょう。
とくに書くときは、真面目な人ほど「あれもこれも」と情報を盛り込みがちです。
前項でお伝えしたように、休憩時間を設けることで客観視しやすくなり、引き算をすることが容易になります。
また、引き算ができている原稿は、言葉選びなどに脳の余力を避けるので、完成度が高まりやすくなります。
【視点メモ3】集中できる段取りや環境を整える
私の場合は、外出などで脳や体を覚醒させ、それから静かな環境に移ると、集中力を発揮しやすいと実感しています。
また、歩いているときなどの移動中にふとアイデアが出ることもあります。
だから、煮詰まっているときは、歩くこともあります。
スポーツ選手がお決まりの動作(ルーティン)で集中力を発揮するように、集中しやすい段取りや環境を見つけておくと心強いでしょう。
難易度の高い原稿を仕上げるときは、思考が鈍っていると、なかなか筆が進まないものです。
そんなときはパフォーマンスの高い状態を作り出すことも、推敲時間を短縮するために有効だと感じます。