〜このような実感はありますか?〜
・人前で話をしても、「うまく伝わった」という手応えを感じられない。
・自分の意図と、聴衆の理解がうまく噛み合っていない気がする。
この場合、「話の焦点が絞れていないこと」も要因になりますが、意外な点が大きな影響を及ぼしていることがあります。
それは、「言葉や話の、抽象度が高い」こと。
「抽象度が高い」とは、情報が漠然として、様々な解釈余地が生まれやすい状態です。
1−1. 抽象度が高い言葉の例 |
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業務の中で成長を感じられない。そうした経験はないでしょうか。 |
下線部における「成長」とは、「人としての総合的な成長」か、あるいは「スキルの成長」なのか。
意図を汲み取ろうとしても、ふんわりした印象で、よくわかりません。
1−2. 具体性のある言葉にアレンジ |
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業務で必要なスキルが、なかなか身につかない。 |
下線部のように具体的に表現することで、聞き手が理解しやすくなります。
なお、言葉だけでなく、一文の要素が多く、話が漠然と伝わるケースもとても多いものです。
2−1. 一文の要素が多い例 |
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この皿洗い用のスポンジは、水切れがよくて丈夫で長持ちしますし、お財布にも優しい価格です。 |
この情報は、「水切れが良い」「丈夫で長持ちする」「お財布に優しい価格」を一度に語った例。
一見、問題が無さそうですが、耳で聞くと様々な情報が一瞬で頭を通り過ぎます。
印象に残りにくく、しかも一つ一つを深堀りできていないので、浅い内容しか伝わりません。
2−2. 具体性のあるアレンジ |
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この皿洗い用のスポンジは、水切れがよいので清潔に使えます。しかも、丈夫な材質で長持ちする製品です。そして、品質が良いのに、お財布に優しい価格なのです。 |
これならば、一つ一つのポイントがしっかりと伝わります。
意外と、経営者や講師業など、人前に立つことに慣れている人でも、こうした話をされている例は多いものです。
とくに留意したいのは、話の場合は聞き手が「立ち止まって考える時間」が、あまり無いこと。
話す人のペースで、どんどん話す内容が先に進んでいきます。
途中で漠然と伝わる箇所があると、情報のノイズとなって、聞き手の頭をかき乱します。
改善するには、「アウトプット」から「批評」に意識を切り替えて、原稿を丁寧に点検すること。
原稿化する習慣がない人は、まず書き起こすことが、上達への近道です。
当会のコースでは、実践的な練習を通して、短期間で上達して頂くことが可能です。