「二兎を追うものは一兎をも得ず」
実はこちらは「マルチタスクが苦手な人」向けの言葉でもある、と私は感じます。
並列作業が苦手な人は、仕事などで「気になる問題」が生じると、そこに意識の大半が集中しがちです。それによって、別の作業の停滞を実感する人も多い、と思います。(=二兎を追うのが大変になる)
一方、マルチタスクが習慣になっている人は、気になる問題に対処しながら、他のことも進められます。
私は元々、マルチタスクが苦手。軽い用事なら二兎を追えても、負荷の高いことは並列で進めるのはツライと感じていました。
その状況を改善するために、私が仕事や学びで実践した例をご紹介します。
【1】集中力が高まる時間帯、「負荷の高い作業」に注力
一日のうちで何回か、作業効率が上がる時間帯はあります。
いつもなら停滞しそうな作業でも、自分の思考処理力が高まっているので、ドンドン進められる。そんな実感が湧く時間帯です。
この時間帯に、負荷の高い作業を一つずつ、こなしていきます。
【2】予定に流されない
作業効率が上がる時間帯に、作業と関わりのない予定はなるべく入れないようにします。
例えば、仕事の打ち合わせなどは、時間をとられがちです。ご自分の希望が許容されるならば、なるべく作業がはかどる時間帯は、誰かと足並みを揃える作業を避けるのが上策。
どうしても所用が入って作業時間を確保しづらい場合、次のポイントが肝心になってきます。
いかにして「集中力が高まる時間帯」を捻出するか
職場で仕事をしているとき、あるいは家で学んでいるとき。すぐやること(緊急度の高い作業)に追われて、「負荷の高い作業」が後回しになってしまう。こうした人は少なくないと思います。
(「緊急度の高さ」と、「負荷の高さ」は、必ずしも同一ではありません)
対策として、朝早くから活動を開始して、負荷の高い作業を片付ける人もいます。朝の時間帯は「作業効率が上がる人」が多いので、確かに理にかなっています。
また、夜もダラダラと過ごしがちですが、意外とパフォーマンスが上がる時間帯はあるはずです。私も子供たちが寝静まったあとは、わりと学びなどが進みます。
マルチタスクも得意になれる
ここまでにご紹介した方法は実のところ、マルチタスクではなく、シングルタスクで難題と向き合う方法です。
しかし大事なことは、「負荷の高い作業」を乗り越える中で、「作業の取り組み方や、効率化の技術」は磨かれる、ということ。マルチタスクは、遥かにやりやすくなります。
マルチタスクが苦手な人は、同時並行で作業を進めるだけの技術が、まだ身についていないことも多いのです。
まずは、自分の最大火力で、難題を打ち破り、技術を磨く。これがオススメです。
また、最後に一つ大事なポイントをお伝えします。
【3】仕込みのような作業は前もって進めておく
例えば私の仕事なら、原稿の簡単な下書きを済ませるなど。その上で、パフォーマンスが上がる時間帯に、一気に勝負をかけて、作業を完成に近づけます。
こうした作業の緩急が分かると、負荷の高い作業は、苦しさが減ります。
仕事や学びの苦しいときも、乗り越えやすくなります。よかったら、お試しください。