会議や面接、プレゼンの質疑応答などで、「スムーズに話せない感覚」を味わったことはありますか。
- 「言葉が出てこない、詰まる」
- 「話がまとまらない」
とくに、緊張感が高い場や、難しい問題を扱う場ほど起きがちです。
人は話す際に、脳内でさまざまな処理を行っています。
話すときの脳内の作業 |
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・過去の知識や経験を参照 ・自分の意見を整理 ・使う言葉を選び、組み立てる |
本番でスムーズに言葉が出てきづらい場合、事前の対策としては、これらの作業を体験しておくこと。
例えば、本番当日の朝などに、頭の中で1分程度の「即興スピーチ」を作ってみます。
脳を活性化するために行うので、スピーチの内容は、なんでもよいのです。
初心者なら、自己紹介でよいでしょう。
ただし、いつも同じネタだと、あまりトレーニングになりません。
毎回、新しいネタを使って、自己紹介の内容を考えてみるのがお勧めです。
ある程度、話せそうな人は、目にとまったものを使って、スピーチを考えるのがお勧め。
脳に、ほど良い負荷がかかります。
例えば、窓から雨の降る様子が見えたら、「雨」という言葉から発想を広げて、スピーチを考えます。
頭の中で、雨にまつわる材料を集めてきて、話として整える作業をしてみるのです。
例:即興で考えるスピーチの流れ |
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雨の日にパソコンの入ったカバンが濡れるのが、故障しそうで嫌だった。 |
こんな流れで、1分程度、まとめも含めて、話を作ってみます。
まとめとしては、「結局、何を言いたかったか」を原稿用紙1行(20字)程度で表現することが大事。
このまとめの作業で、トレーニングの負荷をぐっと上げることができます。
これは、誰かに発表するわけではなく、ひとりで考えるだけです。
「わざわざ、そこまでやるのか!」と思われるかもしれません。
ただ、多くの人にとっては、本番でまとまりの良い話をすること自体、非日常的な行為です。
アスリートが体を温めてから本番に挑むように、脳を動かしておいて本番に挑む。
すると、確かにパフォーマンスが変わります。
本番でスムーズに話しづらい人に、お勧めです。