更新日:2022年5月12日|公開日:2021年10月29日

会議や面接、プレゼンの質疑応答などで、「スムーズに話せない感覚」を味わったことはありますか。

  • 「言葉が出てこない、詰まる」
  • 「話がまとまらない」

とくに、緊張感が高い場や、難しい問題を扱う場ほど起きがちです。

人は話す際に、脳内でさまざまな処理を行っています。

話すときの脳内の作業

・過去の知識や経験を参照

・自分の意見を整理

・使う言葉を選び、組み立てる

本番でスムーズに言葉が出てきづらい場合、事前の対策としては、これらの作業を体験しておくこと。

例えば、本番当日の朝などに、頭の中で1分程度の「即興スピーチ」を作ってみます。

脳を活性化するために行うので、スピーチの内容は、なんでもよいのです。

初心者なら、自己紹介でよいでしょう。
ただし、いつも同じネタだと、あまりトレーニングになりません。

毎回、新しいネタを使って、自己紹介の内容を考えてみるのがお勧めです。

ある程度、話せそうな人は、目にとまったものを使って、スピーチを考えるのがお勧め。

脳に、ほど良い負荷がかかります。

例えば、窓から雨の降る様子が見えたら、「雨」という言葉から発想を広げて、スピーチを考えます。

頭の中で、雨にまつわる材料を集めてきて、話として整える作業をしてみるのです。

例:即興で考えるスピーチの流れ

雨の日にパソコンの入ったカバンが濡れるのが、故障しそうで嫌だった。

カバンを防水仕様のものに変えてみた。雨が降っても・・・(以下、カバンが雨水を弾く様子を語る)

仕事道具が濡れないので、とても心強い。

装備を見直して、雨のストレスを軽減できた。

こんな流れで、1分程度、まとめも含めて、話を作ってみます。
まとめとしては、「結局、何を言いたかったか」を原稿用紙1行(20字)程度で表現することが大事。

このまとめの作業で、トレーニングの負荷をぐっと上げることができます。

これは、誰かに発表するわけではなく、ひとりで考えるだけです。

「わざわざ、そこまでやるのか!」と思われるかもしれません。

ただ、多くの人にとっては、本番でまとまりの良い話をすること自体、非日常的な行為です。

アスリートが体を温めてから本番に挑むように、脳を動かしておいて本番に挑む。

すると、確かにパフォーマンスが変わります。

本番でスムーズに話しづらい人に、お勧めです。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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