更新日:2025年10月15日|公開日:2021年9月7日
こんな悩みはありますか?
良いことを言おうと、話に情報を足してしまう。
気の利いた言葉を加えようとして、話のまとまりに欠けることがある。

「良いことを言おうとする」とは、「話の価値を高めようと、言葉を付け足す」ことです。

講師の顔写真

古垣講師

悪気無く、言葉を加えてしまう人が、しばしばいます。

ただし、良いことを言えたとしても、話自体にはマイナスに働くことがあります

スピーチだと以下の文例のようになります。

文例

私が愛用するフライパンについて話をします。

~中略~

…このように、デザインはよくないのですが、性能はよいのです。

人間も道具も、大切なのは見た目ではないと分かりました。

探し続けていると、ニーズを満たす道具が見つかるものです。

皆さんも、自分に合った道具が見つかると良いですね。

下線部は、話の価値を盛りたくて、思いついたことを加えた部分。

一見すると「気の利いた表現」に見えるかもしれませんが、下線部以降の話を聞いていると、なんの話を聞かされているのか、分かりづらくなります。

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古垣講師

下線部があることで、「道具で大切なのは、見た目ではない」という要素が目立ち、脇道に入った印象になりました。

下線部をカットすると、もっと自然な印象の流れになります。

文例

私が愛用するフライパンについて話をします。

~中略~

…このように、デザインはよくないのですが、性能はよいのです。

探し続けていると、ニーズを満たす道具が見つかるものです。

皆さんも、自分に合った道具が見つかると良いですね。

もし、「説明」「会議」「スピーチ」「プレゼンテーション」などで良いことを付け足そうとすると、以下のような事態が起きがちです。

良いことを付け足すと、起きがちなコト
説明をしても、「なんだか良くわからない」という反応をされる。
会議の意見で、周囲を十分に説得できない。
人前でスピーチやプレゼンテーションをすると、聞き手が不思議な顔をする。

多くの場合、話す本人は「欲張って、良いことを言おうする訳ではない」と、私は感じます。

これまでのレッスンの経験では、「話すことが不安」な人ほど、良いことを言おうとする傾向があると感じました。

確かに、価値のある説明やスピーチを聞けると、相手が「良い時間を過ごせたな」と感じます。

しかし、そもそも価値を足し算するより、きちんと的を絞った話をすることが話のベースとなります。

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古垣講師

情報を伝えるために優先したいのは、「結論までの道筋がブレずに、話せる」ことです。

途中で色々と思いつきますが、頭で「話の道筋から離れる」と判断したら、頭にブレーキを掛けて、余計な言葉を加えないようにします。

すると、話の道筋が脇に逸れない、洗練された印象の話になります。

普段から、一つの軸で話を伝えようとしているか

原稿と向き合って、見つめ直してみるのもお勧めです。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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