公開日: 2023年9月25日
こんなお悩みはありますか?
・原稿類を仕上げるのに時間がかかる。
・細部を修正するけれど、いつまでも原稿が仕上がらない
・結局、何が良い表現なのか自分でも分からなくなる

書く際に、いくら書いても仕上がる実感が乏しい。

こうしたお悩みを持つ方もいらっしゃいます。

当会の、スピーチや発表の準備のコツをもとに、原稿が仕上がらない主な要因と対策をご紹介します。

考えることよりも、手を動かしていないか

手を動かすだけでは、次々と新しい案ができては捨てる

その繰り返しになります。

大切なのはそもそもこの原稿を「何のために作るか」を、よく考えること。

例えば、伝える対象は誰か。

さらに、伝える対象に、何を伝える話なのか。

本当に伝えるべきこと以外を、盛り込みすぎていないか。

こうした根本を見つめ直すことで、批評的な鋭い考え方が身につきます。

批評が甘い状態でアイデアを考えると、収集がつかなくなりやすいです。

批評によって考える範囲に制限を設けると、脳はそれに従った最適解を出しやすくなります

足し算よりも引き算

原稿全体を見つめて、似た情報は省くなど、足し算よりも引き算を意識することも大切。

余計な情報を足すほどに、全体の整合性がとりづらくなります。

しかも、自信のない人ほど、新しい要素を足すことをしがち。

原稿を書くのが上手な人は、原稿全体でどのような軸を設定して、情報を深めるべきか。
その構成感を持つことができます。

また、すでに自分が書いた中に、価値のある内容を見いだせないと、余計に足し算をしがちです。あれこれ情報を盛り込んで水平展開をするのではなく、価値を見つけながら、垂直展開で情報を深掘りする。
引き算をして情報が少なくなると心配になる人は、情報の深掘りが苦手なのです。
そのため、あれこれと要素を加えて情報にボリュームを出す習慣があり、その過程で収集がつかなくなるケースがあります。

もともと、講師の古垣自身は、テレビ番組のキャッチコピーづくりでこうした悩みを抱えた時期がありました。いくら考えても、情報を絞れずに、短いコピーにまとめられなかったのです。
ですが、「足し算よりも引き算が大事」と業界の中で教わり、情報の整理ができるようになっていきました。

当会でも、原稿作りがニガテな人が、話す準備の仕方を基礎から学び直せるトレーニングが充実しています。

話す準備に留まらず、書くこと全般の作業のしやすさも変わります。

執筆者

【執筆者】古垣博康
【プロフィール】株式会社ワクリ代表。NHK(総合、Eテレ)の番組制作や番組サイト編集に携わりながら、話し方団体で講師を務める。現在は話し方講師、スピーチライター、認知行動療法&産業カウンセラー。
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